小伝馬町から秋葉原
小伝馬町は牢屋敷だけが見どころではない。
十思公園と道を挟んだ側にふたつの寺が並んでいる。
ひとつは大安楽寺。
江戸三十三観音のひとつに数えられる。
本堂横には弁財天が祀られており、なかなか見応えのある八臂弁財天がガラスの向こうに拝むことができる。ささやかに池などもあり、弁財天のためのステージがしっかり用意されている。
また、寺にも処刑場の碑が建っている。
大安楽寺のお隣には身延別院がある。
敷地は狭いが、大安楽寺とはちがう独特の雰囲気が漂っている。
「身延」と名がつくだけあって日蓮宗の寺なのだが、なんといっても気になるのは
油かけ大黒天!!!
小さな祠の中にギットリとした大黒様が。
まるで甘茶をかけるかの如くだが、人形焼を食する前に訪れたので、どうも触りたくない。
そして注目いただきたいのはこの説明書き。
油かけ大黒天の由来を、エピソードから詳細に書かれているのだが、どうも昭和の名優、長谷川一夫に縁があるらしい。
…それにしても。
昭和の出来事をこんなに古風な文体で書いた理由とは…?(笑)
さて、小伝馬町はこのあたりにして、日も暮れるのも早くなってきたので秋葉原方面へ。
少しずつ寒くなってきている。
ただ、このあたりは歴史の宝庫。
お玉ヶ池の跡を見つけた。
かつてこのあたりに池があったようなのだが、今はその名を冠した「お玉稲荷」と案内看板だけが残る。
江戸時代後期に埋め立てられたとのことだが、池や川の跡は地形を見ても痕跡を感じさせない。
この付近には種痘場や佐久間象山の私塾、北辰一刀流の道場やらがあったらしい。
案内看板を撮影したつもりだったが写真が保存されていなかった。残念。
そして、ようやく岩本町、秋葉原。
後で調べたことだが、岩本町付近に「三森」のひとつ、柳森神社があったらしい。
→三森についてはこちら
水天宮から小伝馬町 - 今日もお茶がうまし〜まいにちのきろく〜